ありのまま

魂の成長


生まれてすぐは、みなさん
【ありのまま】ですよね。
赤ちゃんの時から、
何らかの役割をやっていたので、
【ありのまま】なんて期間は1秒も
ありませんでしたって方は、おられないと思います。

しかし、私たちは、遅かれ早かれ、
【ありのまま】でいることをやめます。
厳密に言うと、【ありのまま】だけでいることをやめます。
このこと自体は、全く悪いことではありません。
むしろ、自然なことであり、重要なことです。

名前をもらい、住所をもらい、両親の子供という立場をもらい、
長男、次男、一人っ子といった立場をもらい、年齢をもらい、
自分を説明する、たくさんの肩書きをもらいます。

【ありのまま】の何者でもないあなたから、
あなた以外の何者からか見たあなた、
あなた以外の何者かとの関係を示すあなたという、
他人軸からのあなたという役割をもらうのです。

この役割をもらえるので、あなたはあなたを説明できるようになります。
だいたい自己紹介っていうのは、この情報の集合体です。
それが、受け入れやすいものもあれば、違和感のあるものまでさまざまです。

そんな中、愛する人たちのために、
女の子らしくなる努力をし、お姉ちゃんらしくなる努力をし、
いい子になる努力をし、家族が誇れる自分になる努力をします。
その繰り返しが、自分のスペックを上げていき、変化と成長をたくさんもたらします。

人は、社会的な生き物なので、そういう在り方をして成長します。

これ自体は、とても素晴らしいことです。
人を未熟で稚拙な状態から、成熟させてくれるとても素晴らしい仕組みです。

しかし、この仕組みに一つ大きな落とし穴があります。
役割に徹するあまり、【ありのまま】の自分を忘れてしまうことです。
または、【ありのまま】の自分を捨てた気になっていたり、否定していたり、
そんな自分は、もともといなかったとまで思い込んでしまっている人もいます。

これは、役割の自分の役作りに専念するために、
一時期忘れることが必要なこともあり、
【ありのまま】をやめると大きく決めるエピソードを
覚えているかいまいかは関係なく、みんな持っています。

女の子らしい役割に徹するために、
「女の子らしく居ないと、お母さんが悲しむから」というエピソードを起こし、
【ありのまま】の自分を捨てた気になっている。
こういったエピソードはみんなあるのです。

これが、大きな弊害を生みます。

じつは、【ありのまま】の自分はずっと居ました。
【みんなが知っているあなた】と共に、裏側に隠れて一緒に成長してきてたのです。
【ありのままのあなた】と【役割のあなた】の二人三脚だったのです。

本当は、どちらも大事にして、きれいな足並みそろった二人三脚をしたいのですが、
【ありのまま】を抑圧すると、バランスを崩して、
転んでばかりになりますし、あゆみはすごく遅くなります。
お互い、相手が足手まといになり、うとましくなる存在になると最悪です。
現実がことごとくうまくいかなくなります。

みんな、【ありのままの自分】でいくか、【役割の自分】で行くか葛藤します。
もしくは、この人の前では【ありのまま】で居れるが、他の人の前では【役割の自分】をしてます。
といった具合で、ゼロか100かの話をします。
全くもって無駄な葛藤ですし、勿体無い使い分けです。
誰も1人だけ選べとは言ってません。2人居てあなたなのです。
それが分かれば、
何人もの素晴らしい【ありのまま】と
素敵な【役割】が無限に居ていいことも知ります。
そして自分が無限の可能性の塊であると知ることになるのです。

【役割のあなた】は、人前で緊張するかもしれません。
でも、【ありのままのあなた】は緊張しません。
【ありのままのあなた】は空気を読まないかもしれません。
でも、【役割のあなた】は、優しい配慮ができます。
補完しあって、あなたの現実をより良く最善にしてくれます。

何か現実に閉塞感を感じたら、【役割のあなた】のスペックを上げるようと
ストイックになるのではなく、真逆の抑圧されてる【ありのまま】が裏に居ないか
探してあげてください。きっとあなたの最強の頼りになる味方になり、現実を打破してくれます。

【ありのまま】に戻ると、せっかく培ってきたスペックの高い【役割の自分】を
失うんではないかと、不安に思う人がよくいます。
【ありのまま】に戻りなんかしたら、【社会常識的な自分】を失い、
とんでもないことになるのではと、恐れてる人がよくいます。

失わないのです。両方居る状態を作るのです。
そして、【役割の自分】が【ありのままの自分】をいじめたり抑圧しないように、
どっちも大事な自分だと2人に教えてあげるのです。

2人が仲良くなって、きれいな二人三脚を見せた時、
あなたは、とっても成熟した自然体の自分を手にいれます。
そしてその自然体のあなたで、ますます魅力的に輝きを増すのです。

今日は、【ありのまま】の重要性をコーチングの観点から説明しました。
【ありのまま】を思いだす作業もコーチングにより簡単にできます。

安心してください。冒頭でも言いましたが、
生まれてすぐは、みなさん【ありのまま】でした。

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